ジャン黒糖の映画あれこれ

『ヒメアノ~ル』観ました!V6森田剛による日本映画史上トップ級の殺人鬼に衝撃!!

『ヒメアノ~ル』観ました!V6森田剛による日本映画史上トップ級の殺人鬼に衝撃!!

『ヒメアノ~ル』観ました!V6森田剛による日本映画史上トップ級の殺人鬼に衝撃!!


どうも、ジャン黒糖です。

今回は吉田恵輔監督の過去作をひとしきり観て熱のある状態で観に行ってまいりました、『ヒメアノ~ル』!!

ヒメアノ~ル ヒメアノール

古谷実原作の人気マンガ『ヒメアノ~ル』をV6の森田剛主演で映画化。共演は濱田岳、ムロツヨシ、佐津川愛美らです。
試写の時点からも途中退場者が出るなど、その凄惨たる残酷描写と森田剛の猟奇的な演技で話題の本作。
結構な規模で公開されるメジャー作品な上に、主演はジャニーズのV6森田剛と来れば、いくら古谷実原作のあの『ヒメアノ~ル』とはいえ、そこはヌルい映画なんだろ~な~、と油断して観たら全然ヌルく無かった!!!!!笑

予習編はこちら↓↓↓
【予習編】『ヒメアノ~ル』公開!吉田恵輔監督特集!!

予告編はこちら↓↓↓

前半と後半でガラリと変わる空気に驚き

予告編も本編を意識した作りになっていましたが、本作の大きな特徴として前半と後半でガラリと作品の雰囲気が変わるのですが、「このタイミングでか!」って時にこれかなら何かとんでもなくヤバいコトが起きるであろうことを予感させる森田剛演じる”森田”(説明厄介)の異様な後ろ姿をバックに映画タイトルが出てくるんですね。

前半はラブコメとしてそれこそ予習編で書かせて頂いたような、吉田恵輔監督ならではの「人の愛くるしさと痛々しさ」が詰まった、濱田岳演じる”岡田くん”とムロツヨシ演じる”安藤さん”、そして佐津川愛美演じる”ユカ”の奇妙な三角関係が喜劇的に描かれ、上映中結構笑いが起きてました。特に”安藤さん”の笑える範囲での「コイツいじるとやべぇよ」感!笑
元の原作ではいかにも古谷実作品のギャグ的な豊かな表情で笑える”安藤さん”と異なり、映画では表情も話す抑揚もかなり抑えられていて、それが不気味でもあり同時に愛らしくもあり笑えて、特に予告編でも流れる公園の”絶叫”シーンはかなり笑いが起きていましたね~。

ヒメアノール ムロツヨシ

この前半部、画面的にもいかにもラブコメらしく、明るい色調且つフィックスのカメラで撮られているため、ラブコメとしてきっちり笑えるトーンが画面からでもわかる作りになっているんですね。

ただ、この明るく笑える前半部でさえ、”森田”が画面に映る場面だけはほとんど手持ちカメラによる不安定な画作りが成されているため、こんなにも明るい色調の映画なのに、明らかにこの”森田”という男だけ画面に出ると、映画から醸し出すオーラが異質且つ不穏なんですよ。

しかも、濱田岳演じる”岡田くん”との会話や、駅前でタバコを吸っていたところを係員のおじさんに注意されるシーンなど、人との会話もまともに会話しているようでどこかまともに成立しておらず、一方の”岡田くん”サイドの描写が笑える、いかにも吉田恵輔監督の過去作品に観られるような、痛々しくも笑えるコメディ的なトーンに対してこの”森田”だけが明らかに存在感として異質なんですね。

そしていよいよ前半部も”岡田くん”側で描かれる”ユカ”さんとの微笑ましい恋愛模様が絶好調ピークに達すると同時に「やっぱこの”森田”ってやつ、変だよ、、絶対にヤバい奴だよ!絶対ヤバい奴だよ~!!」と思った矢先、「HIMEANOLE」という英語表記でタイトルが出てくる。「このタイミングでか~!!」
なんなら笑いながらも楽しんでいたあのラブコメ臭満載の前半も、これからとんでもないコトが巻き起こるであろう後半にとってみればただの人物紹介に過ぎなかったのかと思い、後半で訪れるであろう恐ろしさに不安になると同時に「ここからここから~!」とゾクゾクする訳ですね。

そして後半への切り替えではネタバレなっちゃいますが、”岡田くん”側のラブシーンと、”森田”側のいよいよ起きてしまったかなり残虐な殺人シーンをシンクロさせるようにして画面を切り替えるまぁなんとも意地の悪い編集によって、前半までで構築された不穏な雰囲気は一気に崩れていく訳ですね。

元々、監督デビュー作の『なま夏』や『机のなかみ』、そして『さんかく』等でも登場人物たちの視点の入れ替え、主人公のある一方で見られていた出来事は他方の人物から見たら視点ではまったく別の出来事として見えていた、という側面の違いは初期の吉田恵輔監督作品でも多く見受けられていた演出だったのですが、本作『ヒメアノ~ル』はそれをより顕著にした作品で、後半部はもう「別映画か?!」というぐらい画面も一気に無駄な色を排除した色調になり、前半部では”森田”のいる場面のみ多用されていた手持ちカメラに後半ではほとんどのシーンが変わり、文字通り”森田”が映画を支配していくようになるんですね。
これが実に恐ろしい。。。

『ばしゃ馬さんとビッグマウス』から『銀の匙』ですっかり”良い人”映画を撮るイメージを持った吉田恵輔監督が「次回作はダークな作品を」と言っていたが、いくらなんでもここまでダーク映画を作るとは!!!!意地悪過ぎる!!!笑

”一歩間違えれば”の恐怖

上述の通り、試写の段階で途中退場する人が出たというコトでも話題となった本作。
グロ映画にはそこそこ免疫のある自分でさえ、正直鑑賞後かなり胃をやられました。

この恐ろしさの理由として、『アイアムアヒーロー』を観て日本を舞台にゾンビが現れたことで生まれて初めてゾンビ映画を怖いと思った日本人に感覚として近いと思うのですが、ここ日本で、しかも普通の住宅地が密集している自分にとって親しみのあるこの東京で、ここまでの殺人鬼が出てくる日本映画も珍しいのではないでしょうか。
日本を舞台にするホラーの恐ろしさというのは、我々日本人にとっての土着性があればあるほど、恐怖も倍加するんですねえ。

最近、ニュースを見ても小金井市でアイドルをストーカーが襲ったり、近所の知らない男性に監禁・殺される事件が起きたり、と物騒な事件を見ますが、いずれも犯人は屈強な人間でも無ければ悪い組織の人間でも無く、見た目ごく普通の人なんですよね。

本作に登場する”森田”という男も、もし駅前にいたら、もしカフェで近くに座ってたら、もし漫画喫茶ですれ違ったら、きっと不審に思うことの無い普通の男性なんですよ。
そんな彼が、一歩踏み入れる関係性を間違うだけで残虐な殺人鬼となり、何も関係の無かった人でさえ殺される可能性を持っている。そのリアリティこそが本作の思わず”鷲掴みにされる”恐怖感ではないでしょうか。

それを思うと、吉田恵輔監督の過去作に出てきた「愛くるしさと痛々しさ」を兼ね備えている変態たちでさえ、一歩間違えれば”森田”のような人間になっていたかもしれない。
もしかしたら『なま夏』に出てきた変態サラリーマンでさえ、もしかしたら『純喫茶 磯辺』に出てきた麻生久美子演じる”モッコ”の元カレでさえ、一歩間違えれば人殺しになっていたかもしれない。
という、逆説的に過去のコメディ色の強い吉田恵輔監督作品さえもにわかに醸し出していた恐怖が、より直接的リアルな怖いものとして感じられるようになりました。

『冷たい熱帯魚』や『地獄でなぜ悪い』などの園子温映画で描かれるグロさには、どんなに直接的描写がグロくても、ありえない量の血ノリや美術スタッフによる珠玉の肉片(笑)にはある種映画だからこそ(ギリギリ)許される”飛躍”が感じられたのですが、本作『ヒメアノ~ル』はむしろ直接的描写というよりも、画面と画面の編集による繋がりや、極端に色調を落とした画作りといった、様々な要素が絡み合い、観る側の胃にズシーンと持たれるような、観ること自体生理的に拒絶してしまう重い雰囲気を醸し出していて、それがすごくリアルでした。

ましてや、映画で描かれる所詮はフィクションに過ぎないにも関わらず、現実社会いままさに起きている事件と思わず重ね合わせずにはいられない、非常にリアリティ溢れる恐怖が観ていてじわじわと押し寄せて怖かったです。。。

日本を舞台にしないでくれー!!笑

とにかく森田剛がヤバい!!!!!!!!

キャストのバランスの良さ、演出の確かさについては予習編でも書いた通りなのですが、『ヒメアノ~ル』も濱田岳演じる”岡田くん”の冴えない面白さっぷりはもちろんのこと、ムロツヨシ演じる”安藤さん”の不気味さ、そして”ユカ”を演じる佐津川愛美の肉感的エロさと天使級のかわいさと、今回も各役者陣がとても魅力的でした。

ヒメアノール 濱田岳 佐津川愛美 ムロツヨシ

そういえば濱田岳は、団地を舞台にした中村義洋監督作の『みなさん、さようなら』では倉科カナ、今回は佐津川愛美と、自分が好きな女優さんとラブラブな展開になり、冴えないフリをしておいて美味しい思いをしやがってコンチクショー!!!!と観ながら思わず拳握りしめました。笑
そこは「思わずチェーンソーでバラバラに」と言いたいところですが、サイコ過ぎるので言えません。笑

そしてお待たせしました!兎にも角にも、今回残虐非道極まりない殺人鬼”森田”を演じる森田剛くんの演技が凄かった!

ヒメアノール 森田

ジャニーズ事務所所属タレント、というイメージからは到底想像も付かないほど残虐な殺人犯を見事なまでに演じて見せたことで、「あのジャニーズがよくここまで許したな!」と評判がアツいのは当然だと思います。
エンドロールに製作として藤島ジュリー景子氏の名前がクレジットされていたのですが、ひょっとしてSMAPの解散騒動等の影響でバタバタして完成したラッシュを確認する暇がなかったのかな?とさえ思いました。笑

その、”ジャニーズ事務所所属タレント”というフィルター抜きにしても、森田剛くん演じる殺人犯”森田”という役柄自体、これは普通に日本映画史上、いやなんなら映画史上全体で見ても結構トップ級に残虐非道極まりない殺人鬼でしょう!
いわゆる”計画的殺人”とか”連続殺人犯”とかといわれるような部類の犯人に感じさせる、殺人を犯すある一定の感覚や、殺人犯自身の持っている最低限のルール・マナーといったものが、『羊たちの沈黙』のや『ノー・カントリー』といったたいていの映画に出てくる猟奇的殺人犯には備わっていると思うのですが、今回の”森田”は深い理由も無く、社会の底辺を生きる若者がただただ無計画に平然と殺人を繰り返すんですよ。
正直、グロ映画として名高い園子温監督作『冷たい熱帯魚』ででんでん演じる村田幸雄すらも超えるんじゃないかというぐらい、森田剛演じる”森田”はどこか涼しげでありながら一歩間違えると絶対に危険な、凄みのある殺人鬼でしたね。。

予習編でも森田剛くんの出演する自分が観た過去作から魅力について言及しましたが、彼のおふざけが過ぎるイメージが今回極限まで行ってしまいましたね~。
人を殺すこと自体なんとも思っていない”森田”(役柄の方、ね笑)は、まるで食事中に部屋に現れた虫を退治するかのように平然と人を殺してまた何事も無かったようにカレーを食べ進めるシーンなんかは「本当の猟奇的な殺人犯ってこんな感じなんだろうか」と思わせる怖さがありました。

”森田”は濱田岳演じる”岡田”とさっきまで話していた内容を「え?そんなこと言ってねぇよ」と平気で嘘を付いたり、知らない人との距離が明らかに異様な空気感を持っていたりして、恐らくは過去の何かしらトラウマを抱えているコトは観てわかるし、裏付ける高校時代の描写もあるのですが、それを単に「見栄を張っている」とか「感情を押し殺している」とかではなく、時折トラウマを匂わせながらも何も無かったかのように過ごす異様な涼しさがとてもリアルでした。

ヒメアノール 森田

あまり詳細を話すとネタバレなってしまうのですが、あの天下のジャニーズ事務所所属タレントという、ゆーても圧倒的イケメンの部類に入るにもかかわらず、この”森田”はいかにもモテ無さそうな、ちょっとこもった話口調で「殺して山に埋めようと思っててさぁ」とか言ってて全然カッコ良く見えない!!!
買ったコンビニ弁当をくちゃくちゃ音を立てて食べる。全然イケてない!!!
漫画喫茶でナイトパックにしようと思ったらお金足りずに3時間コースにする。東山さんからお年玉もらってないの??!笑

さすがは『ばしゃ馬さんとビッグマウス』で絶妙な大口叩く若者”ビッグマウス”を演じた関ジャニ∞の安田くんや、『銀の匙』で圧倒的セクシーさの真逆を行く冴えない高校生を演じたSexy Zoneの中島くんといった、これまでのジャニーズイメージを良い意味で裏切る演技演出をさせてきた吉田恵輔監督!今回も凄かった~。

同じV6のメンバーである岡田准一くんは『おと・な・り』や『永遠の0』等で、既に映画界では演技の出来るジャニーズとしてリードしてきましたが、既に舞台では名立たる演出家から絶賛されるなど、定評のあった森田剛もこれは次出る出演映画次第では映像世界で活躍する役者として本当化けるでしょうね~。いや、ぜひとも化けて欲しい!笑
化けるためにも次はぜひとも安心出来る役柄を演じて欲しいですが…笑

というように、近年の日本映画の中でもガツンと来る衝撃度は凄まじく、それでいて「ラストに泣いた!」という人がいるのもわからなくもない、”森田”のもう決して戻ることは出来ないあまりにも切ない回想に、吉田恵輔監督作品でも最大のいたたまれなさが観た後にもしばらく残る、忘れがたい作品でした。

「V6の森田剛単独映画初主演!」のキャッチコピーに踊らされて安易にシネコンへ観に行くと絶対痛い目に遭うので、出来れば公開時にもっとレーティングに関して厳しめの宣伝をしておいた方が、この手の映画が苦手な人にとってもありがたい親切設計だったな~、と最近の日本映画界のレーティング意識に共通して言える文句があるぐらい、観る人を選ぶ映画なのは間違いないです。
それでもグロが平気で、「最近の日本映画、漫画原作ばっかで無策過ぎてつまんなくね?」と言っている人に是非とも観て頂きたい、間違いなくガツンとやられる1本です!ただし万人におすすめとは言いません!笑

「お母さん!麦茶持ってきてー!」

ではでは~。


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