ジャン黒糖の映画あれこれ

『シング・ストリート』&『DOPE ドープ!!』観ました!音楽映画2本立てによって見えてきた”環境”の違い、”現実”の厳しさ

『シング・ストリート』&『DOPE ドープ!!』観ました!音楽映画2本立てによって見えてきた”環境”の違い、”現実”の厳しさ

『シング・ストリート』&『DOPE ドープ!!』観ました!音楽映画2本立てによって見えてきた”環境”の違い、”現実”の厳しさ


どうも、ジャン黒糖です。

今回は諸般の事情によりちょっとイレギュラーですが、2本の音楽映画をまとめてレビューします!!
1本目は『once ダブリンの街角で』『はじまりのうた』で知られるジョン・カーニー監督最新作『シング・ストリート 未来のうた』、2本目はロサンゼルスの危険地域イングルウッドを舞台に、高校生たちのある学生生活を描いた映画『DOPE ドープ!!』です!

『シング・ストリート 未来のうた』

まずは予告編をどうぞ!

『シング・ストリート』は公開早々、ヒューマントラストシネマ有楽町にて鑑賞(当然パンフレットも購入済み)したのですが、実をいうと鑑賞前後、新しい職場への配属や引越しの準備等、諸般の事情にプライベートな時間を追われ、ほとんどブログ更新する時間が取れず結果的に1ヶ月以上塩漬けにしてしまいました。。
ただ、先に結論から申し上げますとこの『シング・ストリート』、今年2016年に鑑賞した映画の中でもトップクラスに好きな映画となりました!!

楽曲が良い!何度でも聞いてしまう!!

観終わったあとはYouTubeで何度も楽曲を見て、AWAでサントラが配信されていることを知るとひたすらリピート再生し、遂に耐えかねてヴィレバンでサントラCD(プレスシート付き!)を購入し、引越し先の家でネット回線工事までの間何度も聞くなど、この1ヶ月近く聴き込んでしまうほど『シング・ストリート』の世界観にハマってしまいました。

Oasisやブラー、Underworldが登場するブリットポップ前の、MTV全盛期である80年代半ばを舞台としていて、当時の楽曲のノリの良さもさることながら、今回の映画のために書き下ろしたというオリジナル楽曲の数々もすっごく良かったです!

主人公らが結成したバンド「Sing Street」による一番最初に作った楽曲”The Riddle of The Model”は過剰に主張されたキーボードやラストに入る謎の中国民族音楽っぽい曲調など、楽曲の世界観が謎過ぎるけど、メンバーがアイデア出し合ったんだろうな、と伺える曲に仕上がっていて、かと思えば終盤学校の演奏会という名のライブで流す曲”Brown Shoes”ではバンドとしての方向性が固まったであろうことが伺える、一番彼ららしい爽やかな楽曲となっていてノるんですよね〜。

そんな素晴らしい楽曲の中からひとつ、”Drive it like you stole it”を貼っておきますね。

こちらも終盤の演奏会で彼らが演奏する曲なのですが、ダブリンが舞台の映画なのに衣装はもろにアメリカのプロムパーティ、それも『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で描かれていたような、「80年代の人から見た50年代のプロムパーティー風」な世界観に仕上がっていて(それでいて曲調はもろに80’s感たっぷり。笑)、主人公から見た妄想世界であることが容易に想像出来るのですが、だからこそ彼の想うヒロインが会場に来ない現実がより切なく突き刺さる、劇中屈指の名場面でした。

ジョン・カーニー監督、おそるべし

このように、楽曲が単なる映画のプロモーションであったり、副産物的に添えられたものではなく、しっかり物語上バンドの成長(=主人公自身の成長)にも繋がるストーリー上、映画に必須の要素として存在しているため、『はじまりのうた』でもそうでしたが、「やはりジョン・カーニー監督おそるべし」とここでも感心してしまいました。

楽曲も、主人公が80年代当時活躍していたバンドに色濃く影響受けまくって作った(という設定の)楽曲のため、キャッチーなメロディが多く、『once ダブリンの街角で』『はじまりのうた』に続いてジョン・カーニー監督作品を観るのはこれで3作目ですが、本作が一番万人受けしやすい作品かと思います。

ここには無い、未来に向けて。爽やかなラスト

ダブリンという地でくすぶっていた主人公にとってずっと憧れていた、ロンドンへ嵐の中向かう印象的なラストシーンについて、「急展開過ぎる」「ここだけ寓話的」と違和感に思う人もいるかと思います。
ただ、個人的にはこのシーン、「むしろ寓話だからこそ良いんじゃないか!」と思いまして。

と言いますのも、このラストシーンで世界的人気バンド「Maroon5」のボーカル、アダム・レヴィーンによる映画オリジナル曲”Go Now”が流れるのですが、この曲だけそれまでのどのシーンで使われていた曲よりも、浅い表現ですが「いまっぽい」んですよね。

主人公らが住む80年代のアイルランドといえば、失業率は20%近く、カトリック信者は離婚が法的に禁止されていた、閉塞感の漂う時代。
そんな閉塞的環境に住む主人公らにとって80年代のロンドンという存在は、地理的には晴れた日はダブリンの海岸から臨むことの出来る、届きそうで届かない遠い場所であり、音楽的には70年代のパンクブームが終わり、The Smiths、The Cure、New Orderといったポスト・パンク、ニューウェイブ等、音楽の幅が格段に広がった憧れの場所であった。

そのため、いかにも80年代な楽曲ではなく、「いまっぽい」曲をラストシーンに起用したことには、主人公が閉塞感漂うダブリンを出て、希望ある未来を目指している、ということを画的だけでなく、曲調からも暗示していて、「この嵐を抜けると先に待っているは、きっと希望ある未来に違いない!」と感動度合いがグッと増していくんですよね。

一応貼っておきます。


Adam Levine ”Go Now”

という訳で『シング・ストリート 未来のうた』、楽曲のどれをとっても最高で、昔抱いていた夢なんていつの間にか忘れてくすぶっていた自分にとって、こんなにも爽やかでストレートに感動出来る映画も久しぶりでした!オススメです!!

ちなみに、パンフレットは昔のレコード風ジャケットになっていて飾るにも良いし、中身も音楽・ファッション等様々な角度からのコラムも充実していて、満足でした!!!こちらもぜひぜひ!!

シングストリート パンフレット

『DOPE ドープ!!』

こちらもまずは予告編をどうぞ!

世界的音楽プロデューサーであるファレル・ウィリアムスが製作総指揮、名優フォレスト・ウィテカーがプロデューサー兼ナレーションを務めた本作。
渋谷HUMAXシネマで観に行ったのですが、館内には『DOPE ドープ!!』のストーリー/キャストの解説やフォトコレクション的なボードが飾られていて、こういう人の手による劇場演出って良いですよね。無くなって欲しくないひとつです。

ドープ HUMAXシネマ

先日はパルコのシネクイント(以前、当ブログでも紹介した『ストレイト・アウタ・コンプトン』を鑑賞した映画館)が事実上閉館となり、今年頭に閉館となったシネマライズに引き続きますます渋谷の映画館は寂しい様相となっていきますね。。。

パルコ
写真は閉館時のパルコ。男ながらたくさんの思い出をありがとう!

”イングルウッド”という都市の治安の悪さ

『シングストリート』同様、本作でも「ここでは無いどこか」に憧れを感じ、地元を抜け出すことを夢見る学生が主人公なのですが、『シングストリート』の舞台・ダブリンとは、主人公が抱える悩みの原因も、毛色もだいぶ異なるのが、今回立て続けに観たことで浮き彫りになり、面白かったですね。

今回『DOPE ドープ!!』の舞台となるイングルウッドは、ロサンゼルス市の南西に位置します。
『ストレイト・アウタ・コンプトン』の【予習編】でも、コンプトンをはじめとするロサンゼルスの治安の悪い舞台が描かれた映画を数本紹介しましたが、サウス・ロサンゼルス(旧サウス・セントラル)、コンプトン、そしてイングルウッドはロサンゼルスの中でも特に治安が悪く、観光ガイドなどでも「絶対行かない方が安全」と紹介されることがあります。

低所得者層が多く住む、複数のギャング集団が活動している、など多少の違いはあるかと思いますが、『ストレイト・アウタ・コンプトン』の【予習編】でも具体的にはご紹介していませんでしたので、実際どのくらいの距離間にロサンゼルスの”デンジャラス・ゾーン”があるのか、参考値として以下に地図を載せておきますね。

ドープ 舞台 イングルウッド
ビバリーヒルズなどは比較的安全といいますが、南に行けばほとんどが犯罪地域なイメージですね。。。

そんな辺り一面犯罪地域であるイングルウッドに住む、心優しいナードの主人公マルコムは名門ハーバード大学への進学を志していた矢先、近所に住む美人ナキア(演じるは『マッドマックス 怒りのデスロード』で女奴隷の一人を演じていたゾーイ・クラヴィッツ)を追いかけてクラブイベントに行ったことをきっかけに、ギャングの騒動に巻き込まれてしまう。

『シングストリート』のダブリンとは全く異なる意味で、本作の主人公マルコムもまた、「ここではない」夢への憧れを抱きながら日々をもがいている姿がとてもコミカルでした。

監督自身の体験が作品にも影響

危険地域イングルウッドを舞台に描かれる『DOPE ドープ!!』を監督/脚本を手掛けたのはリック・ファムイーワ。
彼自身もまた、ナイジェリア系アメリカ人としてイングルウッドで生まれ育った過去を持ち、主人公のマルコムに自身の姿を重ねながら「良くも悪くも、育った環境が自分自身を形成する」と本作の撮影を通じて振り返っている。

こんな危険な地域で育って過ごすことは、特に日本人にとってはなかなか無い経験と思います。そのため、監督自身が監督・脚本まで手掛けた本作の語り口は、一見コミカル且つ過去の監督自身を見ているかのような優しさがありながら、描かれているエグさはとてもマネ出来ないことです。

同じくロサンゼルスのサウス・ロサンゼルスで10代を過ごしたというデヴィット・エアー(最近では『フューリー』や『スーサイド・スクワッド』等を監督した)自身も、元はギャングの道に行ったところを抜け出して警官になり、やがて映画の世界に入ったという異端の経歴をお持ちですが、自身の経験が生きる映画というのは、その人にしか撮れない力強さを感じます。

リック・ファムイーワ監督は今後、DCエンターテイメントが手掛ける新作『フラッシュ』の監督に抜擢され、おそらくは『ドープ!!』の主人公マルコムが抱える将来への不安と葛藤を描く様が評価を受けての『フラッシュ』監督としての起用と思います。
こちらも期待大ですね。

最後に、こちらもパンフレットを載せておきますね。
『シングストリート』はレコードジャケット風でしたが、『ドープ!!』はカセットテープ風のデザインで、可愛いんですよ!!
主人公のマルコムも、劇中90年代ヒップホップをポータブルカセットプレイヤーで聞くシーンがありますが、こういうイキなパンフレット、素敵ですよね。

ケースの中身はA4サイズでバラになっているのですが、パンフレットをキレイに取っておく派としてはこれが読みづらく…笑
でも、こういうパンフレット、珍しくって好きです!

はい、という訳で今回はイレギュラー的に2本の映画を短評していきましたが、自分たちが過ごしている環境や時代に対して閉塞感や鬱屈した想いを抱えつつも夢に向かって抜け出すための、自分を表現する(≒反抗する)手段の象徴として、音楽という要素は描かれますな〜、と今回改めて実感しました。

直面している環境の違いによって自身の抱える悩みや自身に突き付ける現実の厳しさに違いはあれど、悩みもがき苦しむ姿は万国共通でグッと共感しますね。

ではでは〜。


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